Miracle Bodyのはじまり
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Miracle Bodyのはじまり

2018年04月01日(日)8:00 AM

◆セカンドキャリアとして
私は20代の頃、筑波大学体育専門学群在学中からプロとして劇団四季の舞台に立つ仕事をしてきました。そして舞台人としての現役生活を終えた後、医療系国家資格を取得し、セカンドキャリアとして、西武ライオンズ、オリンピック代表陸上選手等のメディカルトレーナーとしてチームに帯同する経験をしてきました。

国内スポーツでは最も注目されるプロ野球のトレーナーをしていた頃に、自分にしか出来ないことは何なのか?自分が求められている世界、自分のこれからの役割や存在価値について深く考え始めました。…プロ野球のトレーナーになりたい人間はたくさんいて、自分でなくても良いのではないか?と感じ始めていたのです。

◆怪我とパフォーマンス向上の関係
派遣元の治療院でも多くのアスリートやダンサーの身体を診るうちに、その怪我の多くは治療するだけでは解決せず、また同じ怪我を繰り返すか、同じ原因で別の場所を怪我しがちなことに気付きました。さらに怪我とパフォーマンスの向上は表裏の関係であることも強く認識するようになりました。

「正しく効率的な身体の使い方を習得することこそが怪我を最大限に予防し、さらにパフォーマンスの向上につなげることが出来る。」

この考え方が、治療や障害予防、リハビリ、トレーニング指導といった身体を診る時の私の視点の軸となりました。

◆現在のMiracle Body
紆余曲折して独立、スポーツ障害を専門とする治療院とトレーニングスタジオを併設した施設であるMiracle Bodyを開業しました。現在のお客様は、私の経験してきたクラシックバレエをされている方が約5割、メディカルトレーナーとしての帯同経験の多い陸上、ランニングをされている方が約4割、その他のスポーツをされている方が約1割で、治療とトレーニングの割合は、ちょうど半々ぐらいです。

◆大学院での研究の目的
2018年4月から立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科に在籍し、研究活動を行っています。

近年、若手ダンサーの育成を目的に掲げているローザンヌ国際バレエコンクールやユースアメリカグランプリ等の国際コンクールにおいて、毎年多くの日本人ダンサーが入賞し、さらには海外有名バレエ団に多数の日本人ダンサーを輩出しているという背景もあり、日本のバレエ界は国際的にも注目されています。ですが、実際には感覚的および経験的な指導が多く、科学的アプローチが確立されているとは言い難いものがあります。クラシックバレエに関われば関わるほど、その動作メカニズム、筋活動や関節運動を科学的に検証し、その指導法を再検討する必要性を感じてきました。これらを研究の主題とし、今後の研究活動がさらなる日本のバレエ界の発展に少しでも繋がればと考えています。

加えて、立命館大学大学院はランニングに関する諸々の研究が盛んです。マラソン等の長距離走におけるフォーム、動作の改善、身体のバランス(姿勢の制御、身体のコントロール)能力やランニングエコノミー(走りの効率性)の向上に関する研究を行われています。これらの知見を活かしながら、多くのランナーと関わるなかで、少しでも怪我を減らして、かつ記録を伸ばすお手伝いをしたい。私の研究へのモチベーションはここにもあります。

◆次世代の『デュアルキャリア』への貢献
研究自体は、動作の解析をし、より良い動作への改善、より効率的なトレーニング指導、その指導方法の検証を目的としたものですが、私の真の目的、目標は10年計画で考えています。

私自身も20代後半までプロとして舞台に立ち、『セカンドキャリア』としての今があります。これまでアスリートやダンサーは、プロとしての人生を終えてから「人」としての人生を歩むという『セカンドキャリア』の考え方が主流でした。しかし、それでは人生のキャリアを送るための準備の遅れや十分な経験を積めない場合があります。これからの時代は、「プロ」として、または「プロ」を目指しての人生を歩みながら、その後のキャリアを形成していく『デュアルキャリア』という考え方を持つことも重要になってくるものと考えています。

◆その努力を無駄にせず活かせる場所を

本格的にパフォーマンスのプロフェッショナルを志す、すべての方へ

開業当初から掲げるMiracle Bodyのコンセプトです。ですが、何らかのプロを本気で志す人の中で、実際にその道のプロになれるという人は果たしてどれくらいいるのでしょうか?1%…いるかいないかでしょうか?これまで多くのバレエダンサーを目指す子どもたちと関わってきました。Miracle Bodyでは、舞台人である前に、一人の人間を形成していくことこそが大事だと考え、身体の知識だけでなく、その見方、練習方法や身体の痛みが出た時の対処法や捉え方まで指導を行っています。

プロとして選ばれなかったけれども、その努力を無駄にせず活かせる場所、子どもたちが大人になった時に活躍する場所をもっと用意出来ないかと常々考えています。まだまだ明確なビジョンを打ち出す段階ではありませんが、広い視野を持った人間を形成していく、自分自身の人生を設計していくことが出来る、そんな環境をも充実させていくことが、10年先の私の大きな目標の一つです。

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